『ああ正妻 姫野 カオルコ』で女性のタイプ分類に興味津々

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*「晴耕雨読その他いろいろ」(2022/11/18)投稿記事の修正転載です

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「ああ正妻 姫野 カオルコ」で女性のタイプ分類に興味津々(2022/11/18)

ストーリーが恐妻家物語でテーマが女性のタイプ分類。キャラクターは高収入旧体制男子。面白おかしく読めるだけではない、羊の皮をかぶったオオカミ本。

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好きな雰囲気だけど

このあいだ読んだばっかりだけどケーハクな雰囲気が椎名誠に似ている。っていうか、あの頃の流行りだったのかも。そもそも第三者的立場の小説家の名前がすでにふざけている。瓶野比織子ってなんだ。この手の遊びが随所に見られる、……どころでなくあふれている。

なんだけどそれは羊の皮だ。この面白い雰囲気に騙されてはいけない。後半の女性分類こそがこの小説の神髄と見た。でもって、神髄をあらわすためだけにすべての登場人物が作られている。と、思ったんだけど最初でそれは否定されてた。本当にあった話ですよ、作り話じゃないですよ、って。

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どうしてこうなった?

この手の問題を考えるとき、そもそもどうしてこうなったかが気になる。オスはエサを持ってくる。メスはオスからエサをもらって安心して子育てをする。この一夫一妻制は猿人の頃にできたとか。生活を安定させることで人類の発展に一役買ってるらしい。

ということで男が収入を得て女性が子育て、という役割分担は昔ながらの理にかなったものである。女性は専業主婦が基本なわけですな。問題は今でもそれが理にかなっているか、じゃね?

昔々の出産は命がけだったし、平均寿命が短いから子供が大きくなる前に死ぬことも多かっただろう。そのころの出産育児は一生分のエサと釣り合ってあまりある超大変な仕事だったに違いない。じゃあ後代はどうか? っていうと少なくとも昔に比べて楽になってるよね。

出産で母親が亡くなる可能性はかなり低くなってる。育児が終わった後も余生は長くなってる。一生分のエサと出産育児とを交換する昔ながらの結婚契約はだいぶ様子が変わっている気がする。ここで女性のほうにも余裕が出てきたわけだ。

出産育児のあと自分もエサを取ってくる、ってことが可能になった。ただしこれは最近の話ではない。出産時の死亡率が下がり寿命が長くなったころ、生きていくために必要な事として、女性は出産育児のあと場合によってはその最中に仕事をした。つまり兼業主婦。

農家なんかはそうだよね。たぶんだけど長いこと女性は選択の余地なく兼業主婦だった。そう考えると専業主婦が異常な存在になる。どういう由来で専業主婦が登場したの? 家が商売しているとか、農家とかそういった家庭以外のサラリーマン家庭が増えたころに出てきたのかね?

いずれにせよ、余裕のある家の話だ。この本では旧体制、新体制的に扱われているが細かく分けるとかなり複雑だ。

①猿人:専業主婦
②昔の人:兼業主婦
③わりと最近の人:専業主婦
④今の人:専業主婦 or 兼業主婦

①と②は選択の余地なし。余裕が出て来て選べるようなったのが③。もちろん③の中にも仕事をしていた人はいてそれが増えて④になった、みたいな? こんなことを書くと専業主婦叩きみたいだが、けっしてそんなことはない。毎日専業主婦の作ったご飯食べてるし。

ただ一つ言えることは、契約内容は変わってきているし、これからも状況は変化するだろう、ってこと。だとすれば結婚前の契約確認が必須だ。出産育児の後、仕事に戻ってバリバリ働くか、軽く働いてメインは家事とするとか、まったく働かず家族に全力投球か、何にもしないでゴロゴロ希望か。

このあたりのすり合わせが必要っぽい。ゴロゴロ希望は嫌だけど、バリバリ働くでも、軽く働くでも、全力家事でもどれでも良さそうだよね。え? 意図的に騙してくるやつがいる? それはもうご愁傷様、と言うしかない。面白くて考えさせられる良い本でした。

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