『百年泥 石井 遊佳』を読んで非現実って良いよねって思った

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*「晴耕雨読その他いろいろ」(2019/3/15)投稿記事の修正転載です

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「百年泥 石井 遊佳」を読んで非現実って良いよねって思った

ストーリーは大洪水後片付けでテーマは思い出色々。新潮新人賞の過去受賞作を読もうと思い図書館で借りてきましたよ。芥川賞受賞だって、凄いね。正直最初舐めてた。ただの洪水の話じゃんとか思ってた。そしたら5歳くらいの子供登場で、ん? となった。

で、つくづく思った。非現実や不条理を持ち込むことで言いたいことをより明確に、強く主張できるんじゃね? SFの時にも同じことを思ったが結局普通の小説でも同じっぽい。SFの世界ほど現実から離れなくてだからこそより非現実を際立たせ、でもって言いたいことを明確にする。

何となく抽象画みたいだ。全体が抽象的な絵もあればどことなく普通と違うっていうパターンもあるだろう。どちらにせよ抽象的にすることで物事の本質に迫る、みたいな。

どうも僕は一見普通の小説で途中から曖昧に非現実、ってのが苦手だ。頭が固いのでついていけない。SFみたいに最初から非現実ならOK。それでも最近テーマを考えて小説を読むようになり、この本を読んで分かった気になった。テーマを際立たせるために非現実が使われているのでは。

別にこの本だって荷物を整理してたらあれこれ出てきたよ、でも成り立つ。しかしそれを非現実にすることで言いたいことをはっきりさせ、さらにナンじゃこりゃ的面白さを追加できる。

そんな調子で僕がこれまでよく分かんないなー、と思った小説の中にもきっと面白いものがあったのだろう。損した。でもまあお陰でこれまで苦手としてきた分野の楽しみ方を分かった気になった。大変勉強になりました。

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