『嫁の遺言 加藤 元』は見栄と後悔てんこ盛りで人間臭く面白い

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*「晴耕雨読その他いろいろ」(2016/12/25)投稿記事の修正転載です

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『嫁の遺言 加藤 元』は見栄と後悔てんこ盛りで人間臭く面白い(2016/12/25)

気が付けば最近本を読んでいない。結果的に言うと久しぶりに読む本としてはとても良かった。相変わらず図書館で適当に借りてきて読み始めたら短編の集まり。

あー、このタイプは当たり外れが大きいのだ。当たりの場合それぞれの話が面白くかつ主題みたいなのがキッチリあってそれを考えるのも楽しい。外れの場合それぞれビミョーだし僕には共通項を見付ける事ができない。

この本は色々あるが見栄とか後悔とか、あー、言っとけば良かったーとか、でも変なところで強いとか基本ちょっとダメ人間よりの登場人物がイチイチ人間臭い話を繰り広げる。

世の中よく出来た人間ばかりだったら失敗もなくさぞ上手く回るだろう。悩むことも少ない。しかし出来た人間同士でも考え方が違いアプローチが異なるので軋轢があったり優劣が付いたりで面白い。

で、さらによく出来た人間ばかりではなく変にこだわったり見栄を張ったり。知らず知らずもあるけれど我ながらそれは違うだろ、と思ってたり、でも分かっちゃいるけど止められない。だから面白い。と、少なくとも僕は思っている。

僕も昔は散々バカなことをした。今考えれば何であんなことしたのか? ってほどで恥ずかしい事も多々ある。でも今はもう大人。分別があり変な事はしない。たまにバカやっても承知の上でありハメを外し過ぎたりしない。

等と最初に思ったのはいつだろうか。高校生の頃は中学生の頃に対してそう思った事があったし、中学生は小学生を、小学生は幼稚園を‥と遡れば記憶があるまで行ける。

そうは言っても高校生の頃はやっぱりバカやってたし大学生もそう。今考えれば数年前だって数か月前だって、あー!大失敗だー!ってことはある。ってことは今だって後で考えればバカやってるかもしれない。そして後悔する、と。

この話の登場人物達は後悔しながらもある程度達観しているように思える。あー、あれはバカだったけどしょうがないよね、あんまり変わってないけどしょうがないよね、みたいな。場合によってはそれが気に入らないかもしれない。

変わろうとしろよ! 分かってるなら何とかしろよ! と歯がゆく思うかもしれない。でもやっぱりある程度年をとればそんな自分に慣れてくるものだ。別に怠けているわけではなく何度か変えようとしてダメだった、それもまあいいかなー、と思ってたりするのだ。

で、落ち込んで唯々嫌になるのではなく、まあ色々あるけどやれることやろうか、とも。そっちの方が完璧前向きよりも味があって良くね? スイカに塩みたいで。そんなふうに考えてしまう僕は
十分この本に共感しているのだろう。ちょっとダメ人間よりの人間臭い話が好きな人におススメ。

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