『ゴールデンタイムの消費期限 斜線堂 有紀』努力こそ美しさのモト

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*「晴耕雨読その他いろいろ」(2022/9/2)投稿記事の修正転載です

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「ゴールデンタイムの消費期限 斜線堂 有紀」で努力こそ美しさのモトだと痛感(2022/9/2)

ストーリーが元天才再生プロジェクトでテーマが美しさ。天才は努力しなくてOK、秀才は努力する。そんなイメージは最近あんまりないけど、いつからだろうかね。

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AIに小説が書けるか?

まあ書けるよね。実際に書いてるし。僕が勝手に考える文学の定義、言語で人間をあらわす、ってのからすると逆にAIのほうが客観的に描写できるのかも。ちょっと読んでみたい気もする。

ここからふたつに分けてエンターテイメントのほうは得意分野だろう。これまた僕の勝手な考えだとエンターテイメントはストーリー重視。古今東西の好評展開を詰め込んで面白い話ができ上がるに違いない。

テーマ重視な純文学は難しそうだ。たぶんテーマをどこかからそのまま持ってくることはできる。一歩進めて、自分はどう思うか、を突き詰めていくのが苦手な気がする。人間だったらある程度生きていればテーマに対して思うところがある。

まさにその通り! で自分の体験と照らし合わせるのもいい。違うっしょ、なんて反発したっていい。いずれにせよ、フィルターを通したら元のテーマとはちょっと違うものになっている気がする。これをいい感じの文章にできる人が純文学系の小説家に向いているんじゃね?

AIには自分がない。だから難しそう。……そう思うんだけど、どうだろうか。自我を手に入れたら可能っぽい。自我がなくても借りてくるパターンがあるかな?

仮想的な人間を作ってその人が小説を読んだらどう感じるか、を予想する。でもってそのフィルターを通して別の小説を書く。たとえば芥川龍之介や三島由紀夫が村上春樹の小説を読んだらどう感じるか? その結果どんな出力を生むか? これはとても興味深い話だ。

以上は僕のいい加減な妄想だが、他に小説の書き方はいくらでもあるだろう。っていうか、僕のほうが見当違いかもだし。だとすれば、AIは別の方法で名作を完成させるのかもしれない。

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それでもなお難しいのは

努力でしょ。努力。AIって努力しないよね。裏方の人間はものすごい大変そうだけどAIが汗水垂らして苦悩するってなさそう。世の中で大事なことは共感と努力のみ。これも僕の勝手な主張。

AIは共感を表現できるだろう。AI自身が共感しなくても世の中の統計から大多数が共感するものを割り出すことができる。だからAIは疑似的に共感できる。いっぽうで努力は無理じゃね? 時間はかかるかもしれないけど人間に比べれば瞬時に解が出せる、あるいは解がないとわかる。

疲れることなくノーミスでずっと活動できるのがメリットのはずだ。努力のイメージとは程遠い。無駄な努力はできるだろう。その方向に答えはないとわかっていてわざと遠回りするとか。でもそれって努力じゃないよね。

小数点以下を延々と計算させられるコンピューターはどうだろうか。努力、というよりは拷問だ。これもちょっと違う気がする。

劣化する辺りは努力に近いかも。パソコンのバッテリーは徐々に容量が減っていくし、駆動部もだんだん怪しくなる。これらを押して結果を出そうとすればその姿は努力を連想させる。

でもまだそこまで行ってないよね。むしろメンテナンスする人間の側の努力のほうがずっと美しい。おそらくAIはまだお客様だ。主人のもと、言われたことを淡々とこなす有能な客人。物事が上手くいくかどうか、結果に責任を感じることがない客人。そこには努力がない。美しさもない。

いい感じに発散してきた。どうせこの分野は今後進歩を続けてさんざん考える必要があるだろうからこのあたりで撤退して、また今度なにかの機会に新しく考えたい。AIとの対比でいろいろ考えさせられるとても面白い小説でした。

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