*「晴耕雨読その他いろいろ」(2017/8/18)投稿記事の修正転載です
「1gの巨人 大山尚利」は何とも言えない居心地の悪さが魅力(2017/8/18)
主人公が巻き込まれる奇妙な話が軸でテーマは‥、何だろうね。僕が感じたのは居心地の悪さ。最初っから最後まで居心地が悪い。主人公を取り巻く状況もそうだし主人公が巻き込まれる事件もそうだ。安心できる状況が少なく奇妙なことばかり起こる。
常に自分の持っている常識的な感覚が揺さぶられてとんでもなく居心地が悪い。サスペンスでも敵味方っぽいのは多少わかったりする。味方だと思ってたのに敵だった!ってのはある意味爽快だし。でもこの話はもう何が何だか。なので読んでて不安になる。
普通のサスペンスものだと誰かに危害を加えられるかも、とか犯罪者が誰かを狙ってる!とかそういう物理的な危機が多い。でもこの本は心理的メイン。物理的要素も確かにあったがどっちかというと心理的要素、それも居心地悪さと不安さとでハラハラドキドキって感じ。
いや、ハラハラドキドキってのとも違う。そんな爽快感は含まれてなくてもっとこう、どよーんとしてて目に見えない重苦しい重圧感みたいな。でもまあ最後は一応丸く収まる、‥本当? そんな雰囲気で終わるが考えてみれば解決してないことが山ほどある。
丸く収まったよ、と作者は言いたいのかそれとも意図して最後まで居心地の悪さを作り出したのか。僕は勝手に後者だととらえよう。よっしゃ!終わった!バンザーイ! ‥で大部分解決しても全部が解決、ってのは世の中あまりない。
例えば恋人とケンカして何とか仲直りしました、でもケンカの原因は解決してない、とか。そういうのって取りあえず臭いものにフタ、って感じでだけど着実に腐っていってたりする。運が良ければ最後までフタを開けないかも。でも結局それがもとで別れたり常に不和の元になったりもあり得る。
しかし僕らはそれで良しとしている。常に100%解決を目指していたら世の中やっていられない。恋人と仲直りしても再びケンカの原因について蒸し返したらそれこそ破局だろう。
そういうものが身の回りに結構あるんじゃないの?ってこの本に言われてる気がしてならない。そりゃお話の中のように奇妙なことは普通起きない。でももっと日常的なレベルであるんじゃない?みたいな。
そんな居心地の悪さを感じたい人におススメな本です。でも本当に居心地悪いから嫌いな人は途中で投げるタイプ。あと人間不信になるかも。誰を信じたら良いのかわからないよ。
↓羨ましい系の話が読みたい人はこっち。

↓出来れば楽しく働きたい。……働かなくて済むのが一番だけど。

↓相変わらずすぐ影響される僕。


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