*「晴耕雨読その他いろいろ」(2018/2/7)投稿記事の修正転載です
「ポンチョに夜明けの風はらませて 早見 和真」で逃げることの難しさを想う(2018/2/7)
ストーリーが高校卒業ロードムービーでテーマが逃げ。超面白かった。この手のノリの話が僕は大好きだ。こういう話を書けるようになりたい。
こんな面白い話が埋もれてるなんで世の中広い。と、思ってたら全然埋もれてなかった。昨年映画化したっぽい。ですよねー、面白いですもんねー。箱根の旅館の女将のセリフとか超良かった。そんな調子で気が利いたセリフだらけ。でもって僕が気になるのは逃げることの難しさ。
ちょっと前に読んだ小説でも同じことを思ったが逃げることは重要であり難しい。現実世界では当然難しい。時間は有限だから取捨選択と引き際が肝心だ。あとちょっと頑張れば光明が見える、とダラダラ続けていては時間のムダ、との判断でその人の命運が分かれる。
でもって大抵答えは分からない。本当に後一掘りすれば金鉱に当たっていたかもしれない。分からないなりにあの時もうちょっと頑張っていれば、と後悔する人も多いだろう。実際に自分があきらめた場所を直後に掘った人が金を掘り当てた、的な話を聞いて悔しがる人もいるだろう。
この辺りはある程度の年齢の人間ならきっと覚えがある、共感できる話だ。やり切って成功した人も、あきらめて後悔した人も。なのでどちらにしろとても人間っぽくて小説の題材になる。そもそもそうやって悩む姿が人間っぽくて魅力的だ。
ということでこのテーマで書かれた小説は多い。不勉強で詳しくは知らないがたくさんあると思う。困難にめげずにあきらめないで成功をつかんだ!って話。良い話だ。昔あきらめて逃げてしまい後悔した俺は今度こそ逃げない!って話。結果が良くても悪くても絵になる。
昔逃げた事を後悔し苦悩を抱え生活するが最後は自殺する。あー、ありそう。でも現実世界でも難しいこの題材が小説の中ではさらに難しくなる。現実世界での難しさに加え逃げることを善しとしない世の中の雰囲気がある気がする。
色々考えた結果俺は困難を悟りあきらめて逃げた(完)……あれ? 終わり? 何だか釈然としないな。実際にはとても大事なことだ。全ての物事に挑戦するわけにはいかず逃げることは重要だ。何だけど小説の終わりがこれだとどこか寂しい気がしてならない。
2個あって片方に専念ならまだ分かる。AとBの2つに挑戦しようと思ったが両方はキツイ。万全を期すため俺はBをあきらめAに専念した(完)これなら格好がつく。でもこれだと逃げることの大切さがテーマではなくなってしまう。
判断の確かさを示すため後日談を付けたらどうだろうか? 色々考えた結果俺は困難を悟りあきらめて逃げた。挑戦した奴らは皆返ってこなかった(完)なんだかネットの体験談みたいだ。イマイチ感はぬぐえない。
一昨年流行ったドラマを見ていれば逃げることの重要さをどう扱えば良いか、ちょっとは分かったのだろうか。おそらく人間の歴史が成功者の物であり成功した人間ってのは大抵の場合挑戦した人間だからだろう。
宝くじ高額当選者がオーナーの居酒屋で宝くじを買わない事は重要、といっても共感が得られない。それと同じでは。絶対に需要があると思うのだがどうだろうか。それともやっぱり僕が不勉強なだけで。ある程度確立されたパターンがすでにあるのだろうか。
僕個人としては時間が有限⇒片方に専念パターンに強引に持っていけば何とかなるのでは、と思っている。まあ、何とかなる、の辺りに能力が必要であり、僕は持ち合わせていないのだが。
なんて事を考えなくても純粋に面白い話です。作者が生まれた年が僕と同じ、ってのも個人的に興味深い。勢いがあって、セリフ回しが小気味よく、なおかつ前後の繋がりも色々ある。大変面白い小説でした。
↓同化って怖いよね。変な方向に進んでも気付かなそう。

↓いきなりスイッチオン、とタイトルの関係が気になる。

↓僕も稲毛駅に飯島愛見に行けばよかった。


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