*「晴耕雨読その他いろいろ」(2022/6/17)投稿記事の修正転載です
「走れ!ビスコ 中場 利一」への共感の裏には錯覚があると見た
ストーリーがクセ強すぎ新人奮闘記でテーマが走れ! ともかく登場人物のクセがすごい。好き嫌いがわかれるところだろうけど僕的にはストライクでした。
主人公が超前向き
新入社員がいて、ひと癖もふた癖もある上司や同僚がいて、いろいろあるけど頑張るゾ! これって超有名お約束パターンで腐るほど扱われてきた題材だ。朝ドラなんてだいたいこれじゃね?
手垢が付いていようが何だろうが、 みんなこのパターンが大好きだ。だから王道でいられるんだと思う。水戸黄門みたいに安定した面白さ、安心して見ていられる大船感がある。
そんなありきたりな話なのにまったく飽きが来ないのはすべて突き抜けた面白さのお陰。主要登場人物にはまともな人間がひとりもいない。ぶっ飛び方が突出しすぎていて王道パターンなのに独自性が高く、ホイホイ読み進められます。
どこらへんが魅力か?
僕には逆立ちしたってこんな面白い話は書けない。書けないんだけど、そもそもこのパターン自体に魅力がある。それってなんだろうね?世の中の二大面白さは『努力』と『共感』だと思っている。努力して上達することと気の合う友達と気分を共有すること。だいたいこれに尽きる。
小説も同じでこれがあると面白い。新人奮闘記は両方を満たす。右も左もわからなかった新人が持ち前のポジティブさと頑張りで突っ走って、どんどんステップアップしていく。努力以外の何者でもない。
迎え撃つ側にはクセ者が揃ってる。考え方も言動も新人とは異なり、頑張っても中々理解されない。これって誰でも多かれ少なかれ経験あるんじゃね? 新しい世界に飛び込んで四苦八苦、なんてことは社会人でなくても学生でも経験アリだろう。その辺りが共感につながっていそう。
もちろん前向きな頑張り屋が常に勝者となるわけではない。ガムシャラな走りは壁に阻まれる。現実世界ではわりと、ゆりちゃんタイプが生き残りそう。だとしても、っていうかだからこそ、『正直者がバカを見ない』が貴重でありみんな大好きなんじゃね?
自分だって少しは突っ走っていた、という錯覚が共感を呼ぶ。あるいは、突っ走っていたかった、という後ろめたさが共感を呼ぶ。そんなふうに考えるのは僕がひねくれ者だからかもしれないけど。
いずれにせよみんな大好き前向き頑張り屋が走りまわる新人奮闘記。もうちょっと深掘りして、いつの日か僕も書いてみたいもんだ。面白さは折り紙付き。しかも考えさせられて大変ためになる良本でした。
↓こっちも草食動物のプロなら、向こうも肉食動物のプロ。

↓超ジミー、でも平和ならそれでいいよね。

↓熱中できて、恋愛的要素もあって。最強じゃね?


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