*「晴耕雨読その他いろいろ」(2022/5/27)投稿記事の修正転載です
「きのうの影踏み 辻村 深月」が身近っぽくて怖い
ストーリーが実話系ホラーショートショートでテーマが身近。このあいだ辻村深月と間違えて花村萬月を読んだのでリベンジ。
ホラー系ショートショート
友達の友達が言ってたんだけど……、的な実話っぽいホラー、そのショートショートみたいな感じ。最後が未解決なものが多くてそこがまたポイントと見た。真相は闇の中であって、謎は謎として残されたまま。
それってつまり『明日は我が身』的な怖さを含んでるってことだと思う。それがショートショートのオチになってるんじゃね? もちろんお話の主人公にとって、同時に読者にとって。なんていう寒々しさがある。
身近が怖い
何が怖いって人間。岡田あーみんがそう言ってた。オバケとか超常現象とか、最初から最後まで意味不明はモノよりある程度わかってるはずの人間の不思議が怖い。それと同じ話で身近が怖い。単純に自分に降りかかるから、なんて理由の他に慣れ親しんでいるからこそ怖いんだと思う。
君子危うきに近寄らずで心霊スポットや怪しい話とは距離を取っていても、身近なものに潜む理解不能は回避できない。でもって恐ろしいことにそういうのってわりと多いんじゃね?
長い年月の末あきらかになった物理現象やら人間の行動原理やらに基づいて、便利な物やシステムが作られている。身の回りにはそれらがあふれている。たとえば僕は今アレクサで音楽を聴きながらパソコンでブログを書いている。毎日使っているからわかった気になってる。
でも僕はアレクサやパソコンの中身をよくわかっていない。さらに言うと、設計した人間だって世の中の物理現象のすべてを知っているわけではない。
ある特殊な条件がそろうとパソコンやアレクサが自我を持ち、僕に問いかけてくるかもしれない。オカルト的な方向に考えるなら、浮遊霊的な物を呼び込むかもしれない。
昔々のある一時期、野菜や米を洗剤で洗っていたとか。この時はそれが正解だと思っていたわけだ。ヤバい副作用があった薬なんかもある。社会システム的にはどうか? 社会主義がやたら独裁者を生むように資本主義にもなにかとんでもない弱点があるのかもしれない。
民主主義だって怪しい。優生保護法とか今考えると有り得ない。ハブ対策としてのマングース、スズメを駆除したことによるイナゴの大量発生なんかも笑い話のようだが笑えない。
百パーセント完全に理解するまで何も使うな! とは言わない。それじゃあ何も使えないし、完全に理解したという思い込みのほうがよっぽど恐ろしそうだ。物事ある程度理解したところでの見切り発車はしょうがない、っていうか妥当だ。
いっぽうで、慣れ親しんだものにも不明な部分があると忘れるのは怖いことなんじゃね? そんな調子で思考を発散させてなんとなく寒々しい気分になった。……あ、作者の術中にはまってる。考えさせられて怖い。面白い本でした。
↓夏のうちに色々やっておいた方が良い、……とは後になってから言えることだよね。

↓OKだした出版社も凄い。

↓ミステリーは雛形がしっかりしているよね。


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