『太陽と毒ぐも 角田 光代』で母親が鋭すぎて悔しい|許容範囲問題

banner-02book-00novel 小説

*「晴耕雨読その他いろいろ」(2017/5/20)投稿記事の修正転載です

広告

「太陽と毒ぐも 角田 光代」で母親が鋭すぎて悔しい(2017/5/20)

ストーリーが恋愛ズレズレ物語でテーマがズレ。別に恋愛に限ったことじゃないけど感性にズレがある人ってのはいる。けっきょく合う合わないの問題だけど重要。

Kindle本に挑戦中です(以下商品リンク)
Kindle本
試し読みはこちら
無料体験でも読めます。ご興味あれば是非!
Kindle Unlimited

些細なことほどヤバい

見るからにズレてたら問題ない。だって最初から近づかないし。たまたましゃべる機会があって思ったより気が合うじゃん、ってなったらそれはそれでラッキー。問題はあんまり違いがないっていう期待感をもって付き合いだした人だ。

だいたいいい感じなんだけど、ある部分でちょっとアレって思う。些細なだけに無視しようとするが気になる。これって服みたいなもんだ。あきらかにサイズが合わなかったら試してすらみない。でも狭い試着室の中こんなもんでしょ、と決めた中には微妙なズレがあったりする。

服だけじゃないか、万事そうか。最近お金もないのに不動産投資物件とか見て遊んでるんだけど、なかなか良いのがない。借地権だったり、雨漏りしてたり、やたら高かったり。条件ぴったりってのは難しい。不動産も外れたらダメージでかいけど恋愛もヤバいよね。

昔と違って一回きりのチャンスではないけど、遠回りはしたくない。さらにずっと一緒に過ごすから些細な違和感も積み重なる。投資用不動産なら自分は住まないけど結婚相手は毎日顔を合わせるし、老後は二十四時間共に過ごすかも。

リスクアセスメント的には致命傷でなくとも頻度が高い。キレるほどではないけどしょっちゅうイラっとさせられる。これはリスクレベル高いよ。

広告

有名なのは麦茶

世の中には麦茶を飲み干して新しく作らない人間がいる。あるいは作るのが面倒くさいからちょっとだけ残す奴がいる。似たようなのがトイレットペーパー。使い切って替えないパターン。これは大きな問題だ。

自分も使うのに他人まかせ野郎とはあんまり一緒にいたくない。リトマス紙として恋人が家に来るときわざとトイレットペーパーをギリギリ残してチェックするテクニックがあるらしい。ここまで致命傷でなくても些細な違いは多い。

たとえば我が家の場合許容できる部屋の散らかりがズレてる。僕はある程度片付いていてほしい。妻は僕ほどではない。子供たちは全然気にしない。許容ラインを最初に超えるのが僕だからいつも僕がギャーギャー騒ぎだす。休日だったらみんなで一緒に片付けますよ。でも平日はキツい。

僕は疲れているし、妻は皿洗いがあるし。だから妻に片付けるように言ってた。でも全然片付かない。ズレがあるからしょうがない。しょうがないから最近は僕が平日に子供たちと片付けている。本当はそこまできれいでなくてもOKなんだけど、中途半端だとあっという間にちらかる。

なので床にものがなくなるまでやる。……これはもう妻のひとり勝ちだ。僕は完敗。子供たちも付き合わされてるから負け。癪にさわるけど他に手がない。許容範囲がズレてるんだからと思ってあきらめるしかない。

Kindle本に挑戦中です(以下商品リンク)
Kindle本
試し読みはこちら
無料体験でも読めます。ご興味あれば是非!
Kindle Unlimited

いろいろなズレがある

我が家のズレはわりとありがちじゃね? でもこの本にはいろいろなズレが出てくる。その問題がもとで別れるの? なんて首を傾げるようなバカバカしいことでも、致命的だったりするから怖い。何話目かの母親の言葉が印象的だった。そんなもんだよ、と諦観している母親。

そうかもしれないけど自分はまだ諦められない、と反論したい。反面、母親の言うことが正しいと思ってる自分がいたりする。最後は総合評価だ。ちょっとくらい問題があっても総合評価が高ければOK。そうは言っても限度があって……、なんてデモデモダッテが始まるけど。

友達みんなから別れろと言われてる主人公の話でつくづく思った。僕だって別れろと言いたい。でも、あんなマニアックでタチの悪い趣味が一致してるなんてそれこそ運命的だ。

これって働かないアリ的なもんじゃね? 働かないアリを排除しても、働きアリの中から新しい働かないアリが登場する。同じようにズレを取り除いてもあらたなズレが気になる。

最終的にはどこかで許容するしかない。その許容ラインが難しいのだろう。……悔しい。けっきょく母親の言うとおりだ。面白くて考えさせられるとても良い本でした。

↓コミュ力高ければ多少ズレててもOK? ……逆になんとかなっちゃうも怖いか。

『カナスピカ 秋田 禎信』でコミュニケーションって難しいよね
『カナスピカ 秋田 禎信』はストーリーが出会いと成長物語でテーマはコミュニケーション。会話のズレ具合と四苦八苦が面白い。それも当然で、二人は全く異なる文化的背景を持っているのだ。その難しさをクリアするのは異なる文化を尊重する寛容さだろうか。

↓身近が怖い。ってのと同様に身近のちょっとしたズレが怖い。

『きのうの影踏み 辻村 深月』が身近っぽくて怖い|明日は我が身か
『きのうの影踏み 辻村 深月』はストーリーが実話系ホラーショートショートでテーマが身近。友達の友達が言ってたんだけど……、的な実話っぽいホラー、そのショートショートみたいな感じ。真相は闇の中であって、謎は謎として残されたまま。

↓季節が変わればズレも変化する。難しいなぁ。

『そのころ、白旗アパートでは 伊藤 たかみ』で何時までが夏か?
『そのころ、白旗アパートでは 伊藤 たかみ』はストーリーがパッとしない貧乏人日記でテーマが夏、と見た。春は大抵ウキウキする。でも夏の過ごし方はバラエティに富んでいる。そんな熱い季節にこういう過ごし方をしている人もいますよ、ってことで納得。

コメント

タイトルとURLをコピーしました