『活断層 堺屋 太一』は小説だと思うとちょっとアレッ?となる

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「晴耕雨読その他いろいろ」2016/2/27投稿記事の修正転載です

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活断層 堺屋太一(2016/2/27)

とても面白かった。実話をもとにしているという事なので小説だと思うとちょっとアレッ?となる。かと言っていろいろ問題がありそうだからまったく現実に忠実ではないのだろうが。

話の半分くらいまで主人公は見えない敵を探しつづけ、というか最初は明確な敵がいる事すら気付かずに悪戦苦闘する。結局敵が正体を現した時には問題はうやむやになる。小説なら敵が正体を現す⇒対決⇒勝利、となるが現実をもとにしているのでこの辺りが異なる。

なので小説と思って読んでいると最後で肩透かしをくってしまう。野良犬にかまれ結局野良犬は捕まっていないがどこかに行ってしまう、みたいな釈然としない感じがある。変なのに絡まれて運が悪かったが泣き寝入りするしかない、みたいな。

結局問題は認識の違いである。主人公は正しいと思う事をおこない、敵も正しいと思う事をおこなう。ただし主人公が純粋なのに対し、敵の方はだいぶひねくれている。もとはと言えば敵の方も主人公と同様、正しいと思う事を純粋におこなっていた。

しかし目的を達成するための手段の面白みに取りつかれ手段が目的になったようだ。世のため人のためを目指して立候補した政治家が悪徳金まみれになったり、趣味を見てもらうために始めたブログの更新に追われたり、結構世の中には珍しくない事だろう。

ではこの敵のような人間は世の中に不必要だろうか。自分の楽しみのために他人に迷惑をかけ、それを自覚しつつも悪びれない。そういう仕事だと言ってしまえばそれまでだが問題提起するというか邪魔するだけの仕事。

まあ絶対にいない方が世の中スムーズに進むだろうがいなきゃいないで困ることもある。知らない間に結構重要な事が決まっていたりして、それを事前に気が付かせてくれる効果はある。

良いと判断するか悪いと判断するか、いずれにせよ考えるべきだが、考えない、認識すらしないのは最悪だ。でもそういう事は結構多いので、問題提起してくれる人がいるのはありがたい。ただしこの敵の場合問題提起に留まらず、意図的に悪意のある煽りをおこなう。

本来はお互いが、この場合企業側と住人側の双方が相手のいう事に耳を傾け、自分の主張を伝える努力をし、それぞれ理解しあったうえでよりよい結論を導くべきだ。

しかしこの敵は両者の理解を助けるのではなく、意図的に間違った情報を与えて混乱させ、両者の関係を悪くし、理解を妨げる。そうすることで世の中の意識が高まりー、等とは言い逃れできないレベルだ。

ということで問題提起してくれる人は歓迎だが、この本のようにタチの悪い煽り屋はいらない。でも世の中実際にいるんだろうなー。我こそ正義!と思っているのか知っててやっているのか、どちらにしろ真面目にやっている人間にとってはいい迷惑である。

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