『ハードボイルドに生きるのだ 向井 万起男』の著者がスゴイ

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*「晴耕雨読その他いろいろ」(2017/6/5)投稿記事の修正転載です

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「ハードボイルドに生きるのだ 向井 万起男」の著者がスゴイのでやる気失くした(2017/6/5)

世の中には変な人がいる。村田蔵六は夏に、暑いですね、と言われ夏だから暑いのは当然、と答えたとか。

学生の頃に教わった先生の中にも変な人がたくさんいた。変な人だから学校に残ったのか、学校に残ったから変な人になったのか。皆で話題にしたことがあったが今思えば両方だろう。濃縮された?みたいな。

大抵そういう人はコミュニケーションが苦手で人付き合いが下手、しかし大して気にしていなかったりする。この本の著者は結婚しているのでそこまで変人ではないのかも。あるいは幸運にも変わり者の奥さんに巡り合ったのかも。

でもってこういう人は面白い。人と違った考え方をしているしそれを実践したエピソードも面白い。近くにいるとちょっと‥、って場合が多いが観察対象としては最高だし本だったらなおのこと危害がない。

そんな人が面白い文章を書けるか、という問題があるがこの本はしっかりと面白い。著者は論文なんかで文章を書きなれているだろうし本もたくさん読むそうだから当然だろう。

逆にその辺りのミックスが不思議な魅力の下地なのかも。論文調で書かれても面白味に欠けるし小説家のエッセイは数多いから目新しさに乏しい。その両方をまぜこぜにした文書で書かれる変な考え方、変な行動のエピソードがこの本の特徴と見た。

やっぱり編集者はこういう面白い人を見逃さないのだろう。まあ外見からしてタダモノではないのだが……それにしても著者の読書量はとてつもなく賢いのでとんでもない博識である。しかも分析もしっかり細かい。僕だって司馬遼太郎はいくつか読んだがその厳密さなんて気が付かなかった。

で、奥さんが小説を書く、と言い出したのを窘める話があるのだ。奥さんだって凄い人なのだよ。本人も自分の文章はダメだ、みたいに考えているっぽい箇所がある。こんなスゴイ面白い人がだよ。

ということでこの本は面白いのだがやる気失くした。そろそろ久しぶりに何か書いて賞にでも応募してみようかな、とか考えていたのに。変わったもの好きにオススメする本だが小説を書きたいなー、と思っている人には止めといたほうが良いよ、という本。

あ、ハードボイルドさはないです。奥さん大好き、と公言するハードボイルドなんて聞いたことないよ。

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