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「太陽がイッパイいっぱい 三羽 省吾」は共感できるし勢いがある

「太陽がイッパイいっぱい 三羽 省吾」は面白かったのだが「タチコギ」に比べるとイマイチ。しかし焦燥感だったり、自分がこれだと思える場所の居心地の良さだったり、離れなければならない寂しさだったりに共感できる人は多いだろう。あと勢いはあるよ。
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「ばら色タイムカプセル 大沼 紀子」は最後の方の展開が面白かった

「ばら色タイムカプセル 大沼 紀子」は主人公が戸惑いながらいろいろ解決していく一話完結型っぽいあまり面白くない話。と思ったら違った。一話完結型だと思っていただけに最後の方の展開には驚いたし面白かった。一話完結っぽい部分にも意味があったし。
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「トゥデイズ 長嶋 有」が虚しい|真綿で首を締めるような絶望

「トゥデイズ 長嶋 有」はストーリーがありそうな日常でテーマが日常、キャラクターがいそうな家族。色々あるけど何も起こらず、平凡に過ぎていく、みたいなイメージでたんたんと進む。何も起こらない人生しか残されていないんだよって言われているみたい。
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「ゴミの王国 朝倉 宏景」はメッチャ面白いけど説明しすぎじゃね?

「ゴミの王国 朝倉 宏景」はストーリーがゴミ王国vs清潔王国でテーマが価値観、キャラクターは現代風消極派。面白かったしテーマも納得なんだけど、なんか説明しすぎな予感。行きつ戻りつ速さも異なるループの中、好ましい方向に自分を変えていきたい。
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「ミツハの一族 乾 ルカ」で起承転結の「承」が難しいって思った

ストーリーが大正怪奇系曖昧ミステリィで、テーマが因習、キャラクターは特殊能力者。小説に限らず、連作の宿命として最初と最後が特に面白くて、面白さのバラつきが出るってのがある。起承転結で言う「承」が面白いと自分の中の評価がグッと上がるよね。
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「湯けむり浄土 高橋 義夫」で自分では体験できない日々を味わう

「湯けむり浄土 高橋 義夫」で自分では体験できない日々を味わう。物語は①波乱万丈の大冒険を楽しむ、②雰囲気を楽しむ、という2通りの楽しみがあると思う。この話は②の要素が強い。江戸時代の湯守り、気は優しくて力持ちの好漢という日々を楽しめる。
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「マスカレード・ホテル 東野 圭吾」が面白くないはずない

「マスカレード・ホテル 東野 圭吾」が面白くないはずない。ストーリーが反発バディものでテーマが仮面、キャラクターがキムタク。昔ながらのミステリーを読みたい、でも本当に昔のはちょっと……、というニッチ層の駆け込み寺が東野圭吾なんじゃね?
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「100回目のお引っ越し 後藤 みわこ」は大人が読んでも楽しめた

「100回目のお引っ越し 後藤 みわこ」はそれほど複雑ではなく、かと言ってあまりに単純すぎるわけでもなく、大人が軽い気持ちで読んでも楽しめた。たまに読むには気分転換になって良いし、児童文学の中にも面白い話はいくらでもある。
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「総ばる島 池上 永一」は期待してただけにイマイチだった

「総ばる島 池上 永一」の作者は沖縄を舞台にした独特な雰囲気 、いい加減でコメディタッチ な作品を書く人であり、それがとても気に入っていた。今作はイマイチだった。期待して読んだからであり普通に読んだら面白いと思っただろう。
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「被取締役新入社員 安藤 祐介」でかなりの当たりを引いた気分

「被取締役新入社員 安藤祐介」でかなりの当たりを引いた気分。設定が独特で、登場人物が個性的、成長があり、最後は意表をついた形。最初の方でたどたどしさを感じたが、徐々に自然な文章になっていった。2作目という事だしぎこちなさがあったのが慣れた?