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「架空犯 東野 圭吾」が横綱相撲で驚愕|実力者のみに許された渋さ

「架空犯 東野 圭吾」はストーリーが渋い刑事ものでテーマが執念、キャラクターは普通の刑事。イマドキの派手なミステリーに、どうにも馴染めない層を積み重ねた実績で取りに行くという横綱相撲。ベースにイマドキミステリーを持ってきてるのもすごい。
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「ベーコン 井上 荒野」はそういった経験があれば楽しめるのかも

「ベーコン 井上 荒野」は基本的に不倫の話であり、出来事だったり思い出だったりに食べ物がかかわる。あまり共感できない内容であり、良いところを探そうとしたのだがわからなかった。そういった経験だったり、気分になったりした人には楽しめるのだろう。
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「スマイルメイカー 横関 大」にスルメイカを期待した愚か者

「スマイルメイカー 横関 大」はストーリーがタクシードライバーでテーマが信念、キャラクターは人情運転手。乗せた人全員、ではなく関わった人全員を笑顔にする。家族も笑顔だし、同僚も、仕事で関わった他社の人も笑顔。完璧な状態を目指したい。
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「フリーター、家を買う。 有川 浩」はどこかで見たことのある文章

「フリーター、家を買う。 有川 浩」はひょっとしたら日常に起こるかも知れない非日常的な体験があり、主人公の成長があって、成功もある。しかし意識高い系大学生の独り言的な部分がある。最後の方でそんな雰囲気になっていく主人公を見て違和感があった。
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「ハケンアニメ! 辻村 深月」で魔法少女こそ希望の星だと痛感

「ハケンアニメ! 辻村 深月」はストーリーがアニメ業界あれこれでテーマが立場、キャラクターは美男美女。美男美女ではない一般人は白馬の王子様を待つ。わかりやすい才能のない僕らを特別な世界に連れて行ってほしい。魔法少女が憧れの的となるのも納得。
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「プリンセストヨトミ 万城目 学」は細かいことは気にしない僕向け

「プリンセストヨトミ 万城目 学」はテンポが悪いという評価があったが、まあ言われればそんな気もしなくはない、という程度。行ったり来たりするが両方の場面が面白いので、モタモタした印象はない。細かいことは気にしない僕にとっては楽しく読める本。
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「デブを捨てに 平山 夢明」でまじめに生きようと思った

「デブを捨てに 平山 夢明」はストーリーがクズ物語でテーマがクズ、キャラクターもクズ。気になるのはクズだってやるときはやるぜ!で終わるか、最後までクズであり抗うだけ無駄、かってところだ。この本は両方ですよ。クズへの道はわりと身近にありそう。
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「太陽がイッパイいっぱい 三羽 省吾」は共感できるし勢いがある

「太陽がイッパイいっぱい 三羽 省吾」は面白かったのだが「タチコギ」に比べるとイマイチ。しかし焦燥感だったり、自分がこれだと思える場所の居心地の良さだったり、離れなければならない寂しさだったりに共感できる人は多いだろう。あと勢いはあるよ。
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「ばら色タイムカプセル 大沼 紀子」は最後の方の展開が面白かった

「ばら色タイムカプセル 大沼 紀子」は主人公が戸惑いながらいろいろ解決していく一話完結型っぽいあまり面白くない話。と思ったら違った。一話完結型だと思っていただけに最後の方の展開には驚いたし面白かった。一話完結っぽい部分にも意味があったし。
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「トゥデイズ 長嶋 有」が虚しい|真綿で首を締めるような絶望

「トゥデイズ 長嶋 有」はストーリーがありそうな日常でテーマが日常、キャラクターがいそうな家族。色々あるけど何も起こらず、平凡に過ぎていく、みたいなイメージでたんたんと進む。何も起こらない人生しか残されていないんだよって言われているみたい。