「晴耕雨読その他いろいろ」2024/4/12投稿記事の修正転載です
「腐ったテレビに誰がした? 「中の人」による検証と考察 鎮目 博道」の愛が笑えない(2024/4/12)
テーマは愛。著者は沈みゆく船からすでに降りていて、沈みゆく姿を寂しく眺めながら何とかならないかと愛ある悪口を言う。でもたぶん、何ともならないのを本人が一番よく知っている、みたいな。

三段論法
まずは、まだまだ興味あるテレビの裏話を楽しく読み進める。これが第一段階。次に、どこも一緒だなー、なんて失笑する。第二段階ですよ。最後に、……これって日本じゃね?って空恐ろしくなるのが第三段階。
それぞれの段階が順番に出てくるのではない。でも後になって振り返るとあれもそう、これもそう、と思い当たる節が出てくる。そんな本です。
もちろん第一段階でも面白い。知らない世界、でも毎日表面だけは目にしている世界の話だから興味はある。なるほどそうなっているのかと楽しめる。
でも、もっと興味深いのが第二段階。いろんな人に直接口頭で説明して許可を取って回るのがスタンプラリー? これなんてわりと共感できる人多そう。スタンプラリーって言葉だっていろんな会社で使われてそう。*あくまで一般論としてです*
学生の頃の友達とお酒を飲んだときに面白い話を聞いた。友達の会社ではみんなカッターナイフを持ち歩いていた。ちょっと作業するのに便利だしね。でもある時労災が起きてカッターナイフは没収されたとか。これを刀狩りと言っていた。
最近は労災とかうるさいし、カッター没収⇒刀狩りなんて発想もわりとありがちな気がする。日本全国で通用するんじゃね? *あくまで一般論としてです*うるさい年寄りがいるって話はあまりにも当たり前なので割愛。*あくまで一般論としてです*
もっと興味あるのが第三段階。でもこれはもう面白いとか言ってられない。ヤバい、っていうか怖い。
著者も書いているけどテレビは昔と違い電波で動画を飛ばす媒体に限定されない。ケーブル、……は昔からあるけど大きな変化を起こしてるのはネット。
昔ながらの環境に良くも悪くも最適化してきた旧来のテレビはどうすべきか? 新進気鋭のネットテレビ相手にどうやって戦うか? その課題って日本と同じじゃね?
新旧激突
これって色々なジャンルで何度も起きてきたことであり、テレビもまたその過程を経て今の地位を築いたわけだ。
動画としては映画があった。日常の情報伝達としてはラジオがあった。映画はまだしもラジオのユーザーはほとんどテレビに取られた気がする。生存競争に勝ったって感じ?
映画業界の人の中にはテレビをバカにしていた人もいたらしい。ただの箱、みたいに舐めてかかっていたお偉いさんの話を聞いたことがある。僕が小さい頃は銀幕スター>テレビタレント、って雰囲気がまだ少し残ってた気がする。
ちょっと前までテレビはネットを格下に見ていたイメージがある。今でもそう?あとはやたらネットの悪い面を強調しテレビ優位に持っていこう、みたいな。やっぱりこういう舐めた態度はロクな結果を生まないっぽい。
こんな話は腐るほどある。現代社会ならヨーロッパとアメリカ、家電なら日本製と中国製、童話ならウサギとカメ、椎名誠ファンならデパートとスーパー。古いものは圧倒的に不利だ。
古い環境に最適化しているので、環境が変わったら再構築しなければならない。そのためには柔軟性が必要だけど人間でも組織でも古いものは固い。子供みたいに頭も体もめっちゃ軟らかけりゃいいけど年寄りはたいてい固い。
最適化していればしているほど、柔軟性がなければないほど不利。生物の進化と同じじゃね? もちろん国もそうだ。この本を読んでたら柔軟性がなく凝り固まった日本が沈んでいく話みたいで怖くなった。しかも国を乗り換えるのは会社よりもずっと難しそう。
そうならないためにどうすれば良いか? 古くっても固くなければ良くね? アメリカが急激に発展したのは新しい国で古いしがらみがなかったから、って話を聞いたことがある。日本もドイツも焼野原から復活したし。やっぱり柔軟性でしょ。
さらに、柔軟性があれば古いことイコール経験の多さは強みになりそう。これが理想な気がする。……うん。テレビも日本も無理じゃね? 少なくとも自分くらいは柔軟でありたい。などと、今日も本の内容と全く関係ないことを考えた良本でした。
↓それぞれの正義が違うからまた厄介。
↓こだわるのはいいけど執着には気を付けた方が良さげ。
↓柔軟性を保つ秘訣は面白がることじゃね?
↓創造、破壊、修正で魅力的になるものもあるよね。









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