『長い散歩 安藤 和津』はエピソードの数々が妙に人間臭くて魅力

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*「晴耕雨読その他いろいろ」2015/12/8投稿記事の修正転載です

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長い散歩 安藤和津(2015/12/8)

ありきたりな話だ。色々なことに疲れ、抜け殻のようになった男と不幸な境遇で心を閉ざした少女がいる。これだけで何となく想像がつくではないか。男の職業や舞台は何でも良い。やくざでも警察官でも普通のサラリーマンでも、あるいは少女が殺し屋でもストリートチルドレンでも。

そこにやたら陽気な、でもどこか陰のある青年が登場し何故か行動を共にすることになる、これもありそうな設定だ。たまに少女の母親や二人の行方を追うおっさんの心境やらが語られる。あー、あるある。どっかで見た感じ。

でも面白いのだ。何だろうか。突っ込みどころも満載だ。それらが気にならないと言えば嘘だが、読んでる間気にしつつも大して重要ではないと感じ読み進めてしまう。

このありきたりな設定に僕が弱いのか、それとも常道には矢張り良さがあるから常道なのか。よくわからないが後半は一気に読んだ。描写が上手いのかもしれない。何でもない一文が心地よいので次から次へと読んでしまうのかも。

考えさせられることもある。子育てについて僕のやり方は正しいのか、あるいは自分が主人公のような境遇に陥る恐れはないか。そういうことを頭の片隅に置きながら読んでしまった。

あとは葛藤か。登場人物はわかっちゃいるけど止められない、を抱えてきた人ばかりである。
そんなエピソードの数々が妙に人間臭くて、そこに魅力を感じたのだろう。

ものすごく感動したり、面白いと感じ、絶対おすすめ、ではない。しかし僕も良くわからないが面白いよ、と言う感じ。

と、ここまでわからないながらも面白いと書いたが本を読んだ後は全然爽快ではない。話的には良いのだ。オチだってあるべきところ、それしかないだろうところに落ち着いているし納得だ。

しかしあとがきがダメだった。著者の安藤和津が本を書いた経緯が示されているのだが、これを読んで見事に萎えてしまった。ああ、作られた話なんだよね、というのをやけにリアルに認識しまった。我ながら理不尽だがしょうがない。あとがき読まなければ良かった、と後悔している。

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