*「晴耕雨読その他いろいろ」2020/1/10投稿記事の修正転載です
「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 村上 春樹 」で世の中勘違いだらけだと思った(2020/1/10)
ストーリーが昔の傷巡礼の旅でテーマが調和。
今さら村上春樹相手に上から目線であーだこーだ言うつもりはさらさらない。相変わらず独特の言い回し、雰囲気が好き。一方で歳を取った感はある。昔ならもう少し出てくる女性に手を出してた。多分あと二、三人は確実。
つくづく思ったが世の中勘違いばかり。調和も勘違い、運命的な出会いも勘違い。僕らは偶然の出来事や稀な事象の中に頑張って意味を見出そうとする。ああ、勘違い。
勘違いの総合デパート。っていうかむしろ原材料:勘違い100%、なのが恋愛。他愛もないことで、自分たちは運命の二人! なんて思う。
例えば二人だけで通じる言葉。ああ! 新しい言語を作ってしまった! 二人で考えた遊び。ああ! みんなに教えてあげたい! 二人の奇妙な一致。ああ! 前世でも恋人だったか! ……いや、それ誰でも通る道だから。
それと同じくらい勘違いが多いのが友達では。特に多感な時期なんて目にするもの全てに意味がある、そう思ってしまう。全部勘違いだけど。
もちろんそう考える僕の方がひねくれ者でどうしようもない勘違い野郎なのかもしれない。だったらそれはそれで嬉しいけど。その真偽は死ぬまでわからない。あるいは死んでもわからないし、そもそも真偽なんてなさそう。
でも僕は、一つ言えると思ってる。踊る阿呆に見る阿呆、じゃね? 絶対に勘違いしてた方が面白い。もちろん勘違いしてストーカー、とか勘違いして人殺し、とか困るよ。迷惑だし本人も破滅するし。そこら辺の機微は酔っ払いと同じでは。
もちろんそれは難しいだろう。勘違いの配分次第で人生の色調はガラリと変わりそう。しかし何らかの点において勘違いし、自惚れて、自分に酔って過ごす人生は面白そうだ。ということで僕も勘違いしたい。もう十分勘違い野郎だが。
じゃあ配分どうする? 先週も似たようなことを書いたが少ない分野、できれば一つに絞って盛大に勘違いしたい。
この本は面白かった。思考を刺激する本は読んでて楽しい良い本だ。そのために珍しく選んで大好きな村上春樹を借りてきた。よくわからなかったのはヒロインの魅力。たしかに気の利いたことを言うけど今まで読んだ話に比べればイマイチ。なぜ主人公がそこまで惹かれるか不思議。
と、考えて思い当たった。それもまた主人公にしか理解できない勘違いなのかもしれない。そういうことってありそうだ。そう考えて自己満足。
↓世の中偶然。見たいように見れば良くね?
↓こういう突然タイプの彼女持つと大変そう。
↓踊るってのも大きなテーマの一つだよね。
↓ラストが良いよね。



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