『ロシア一九九一、夏 あの時、青年は荒野をめざした 芦原 伸』

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*「晴耕雨読その他いろいろ」2015/11/4投稿記事の修正転載です

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ロシア一九九一、夏 あの時、青年は荒野をめざした 芦原伸(2015/11/4)

久しぶりに芦原すなおを読もうと思って借りた。あのドタバタ的な可笑しさの中にもなんだか寂しげな雰囲気を漂わせた話を読みたかったのだ。

この人から学生運動の気配を感じたことがなかったが世代的には確かにそうだ。だとしても絶対にノンポリな印象があるが、何とバリバリの闘士だったとは。と思ったら別人だった。

作者は芦原伸。前半は取材に出掛けたロシアでの話。どうやら作者はロシアに対して複雑な感情を持っている、と匂わせておきながら、なかなか真相には触れられない。そして社会主義的なよくわからないけど何か大きな力が働いた?感を伴いズバッと話が打ち切られる。

後半は昔々のお話。作者の学生時代に起こったドラマチックな出来事が語られる。なるほど、前半での溜飲がやっと下がる。

僕の父親の世代の事でありその頃の事はわずかに話を聞くばかりである。お祭りのようなものだったのだろう。祭りが終わって大部分の人間が日常に戻ったが、戻り切れなかった人間が起こした様々な事件が祭りの参加者を驚かせたらしい。あの祭りはあんなに危険なものだったのか、と。

お祭りの効果については賛否ある。僕は否の方だ。しかし少なくとも現代よりは絵になる人間や、小説になる話がたくさんあったのだと思う。

最後は蛇足っぽく現在に話が戻る。これ余計じゃない?と思いながら読み進めたが僕が間違っていた。国破れて山河在り、である。

↓逆転の発想がすごい。

↓10年たっても飽きてないから我ながら執念深い。

↓気に入った面白そうなものを身の回りに集めたい。

↓気楽さと安定のトレードオフ。

↓洗脳的な話も書かれてて何とも怪しい。

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