『パズル 山田 悠介』は人質が大して重要でないってところが斬新

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*「晴耕雨読その他いろいろ」2015/9/7投稿記事の修正転載です

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パズル  山田悠介(2015/9/7)

斬新な本である。

普通の日常を過ごしていた人間がある日突然犯罪者からの無理難題に答えなけらばならなくなる、そんな話はよくある。誘拐犯に大事な家族をさらわれた、とか、重大な秘密を暴露されそうになる、とか、ともかく主人公の人生に破滅、あるいは大きな影響を与えられそうになる。

この話の凄いところは人質が大して主人公にとって重要でないことだ。そのため全然緊張感がない。せめて逃げようとすると殺されるとかだったらわかるが逃げても良いのだ。なぜ逃げない。そこが気になってしまいしょうがない。

登場人物の発想もそうだが、行動に関してもなぜそんな事をする、という点が多々ある。というか事件そのものがそうなのだが。いくらなんでもこんなアホなことしないだろう、と思ってしまう。

しかしパニックになればアホな思考になり、後で考えるとどうした自分、というアホな行動をとるものだ。僕もあの時パニックにならずに冷静にハンドルを切っていれば‥。そういった意味ではリアルなのかもしれない。

また最後のほうは勢いがついてくるので特に細かいことは忘れてそれなりの緊迫感のもと話に集中して読める。さすが人気作家というか、この辺りの雰囲気、スピード感が好まれるのだろう。細かいことを気にしない人であれば楽しく読め、スリリングで面白い本だ。

↓あんまり倍返しって言わなくて驚き。

↓ちょこっと置いといた本を読んでくれてたりすると嬉しいよ。

↓この行動力がどこからきているのか謎。

↓選べるのは嬉しいけど大変でもあるよね。

↓気楽な学生時代を思い出す。

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