*「晴耕雨読その他いろいろ」2025/4/26投稿記事の修正転載です
「あの頃ぼくらはアホでした 東野圭吾」でアホの可能性に驚愕(2025/4/26)
東野圭吾は昔からずっといる。昔からずっといて、ずっとヒットを飛ばし続けている。なぜだ? その理由を探るために古本屋で購入。

……普通じゃね?
そもそも僕は東野圭吾が二人いると思ってた。まず、四半世紀前にこの本を読み普通に面白いと感じた。その後ドラマとか映画が大ヒットしたわけだ。
この本のおちゃらけた雰囲気と大ヒットミステリの雰囲気があまりにも違うので、似た名前の別人がいると思った。あとで同じ人と知って驚いた記憶がある。わざわざ古本屋で買ってまで読み返した理由はただ一つ。東野圭吾大人気の理由を何とかして探りたかったからだ。
これまでの勉強の結果、東野圭吾は王道ニッチであると勝手に結論付けている。王道なんだけど目新しくない、ちょっとニッチ気味な層に刺さるんじゃね?
本人がそんなこと考えたわけではないと思う。おそらくいつのまにかハマってたパターンと見た。もちろん僕の結論がアサッテな可能性も高いけど、この際それはキニシナイ。指向したにしろ、偶然にしろ、どうしてそうなったのか知りたい。
それには生い立ちを探るのが有効な気がする。そんな適当な理由で読みました。結果としてよくわかったんだけど、東野圭吾はわりと普通だ。煽り文句には「命がけの中学時代」、「熱血高校時代」とあるが、内容的にはそうでもない。
怪獣ブームに熱中する小学生であり、サークル活動に全力を注ぐ大学生、そんな普通さが際立つ。中学校が荒れてたのは当時珍しくなかったんじゃね? 高校もめっちゃ普通。では何が特別だったか? それがこの本のタイトル通り「アホ」なんだと思う。
果てしないアホの可能性
普通、大人になったらアホを控える。余計なことをせず、現実的で有益なことにエネルギーを使う。丸くなる、って奴だよね。もちろんそれは大学卒業とともにいきなり、ではなく徐々にアホを控えるわけだ。
ところが東野圭吾は大学卒業ギリギリまでアホをやっている。この本はそこで終わっているが、その後も似たような感じなのだろう。この辺りに大きな可能性があるんじゃね?
自分で分かった気になっている現実路線をトボトボ歩くのはなく、面白そうな方向へと引き寄せられるアホさ加減を保つことが重要な予感。さらに言えば中途半端に収まらない果てしないアホが好ましい。
中学校の学級委員もサークルの部長も、とことんのめり込んだ結果だろう。持ち金を正直に白状する真面目さも一役買っている気がする。このような特性を持っていれば、おそらくどこか面白い場所にたどり着くことができるのだろう。
東野圭吾は小説だったけど、そもそも本人が我慢していると言ってるので別分野の可能性もあったわけだ。そこには確固たる理由はないっぽい。果てしないアホさ加減と、せっかくだからと手を伸ばす貧乏性が可能性を広げ、ヒット連発の地盤になったんじゃね?
ここでちょっと気になることがひとつ。おそらく上記は必要条件に過ぎない。同じ条件を満たす人間が無数にいて、場合によっては東野圭吾よりも適性が高くても大成するとは限らない。
彼らはそれぞれの分野でそこそこ成功したり、運悪くまったく芽が出なかったり。難解な問題を前にしてなぜか僕にだけ奇跡的に解けると信じ、こんなはずじゃないと嘆いている予感。……あれ? 僕じゃね?
そんな調子で、東野圭吾の後ろには、東野圭吾になれなかった人間がたくさんいる気がする。イチローなんかも同じ構図だよね。
こういうのってマンボウの卵みたいだ。マンボウは1億個の卵を産むが成魚となるのは1匹くらい、と聞いたことがある。選ばれる条件が努力とかならまだダメでも納得いくが、生まれ持っての才能とか単なる運とかだと虚しい。そもそも努力できるのも才能だし。
虚しくてもなんでもアホだからしょうがないと開き直り、死ぬ瞬間に悪くなかったと思えたらそれでラッキーくらいな感じ? 果てしないアホでい続ければ毎日を面白おかしく過ごせそうだし、脳トレにも良さそうだ。
今調べたらマンボウの卵って思ってたよりも母数が少ないらしいし、ひょっとしたら確率上がる……? などと今日も勝手に妄想し、この調子で今年のゴールデンウイークもアホなことに手を出しますよ。
↓ぶっちゃけ本を出版できるだけで勝ち組だよね。
↓わからないことがあったらAIが教えてくれる! ……と良いなぁ。
↓アイディア勝負も良いけど、それだけでもないらしい。
↓介護って大変そうだよね。
↓AIとの共創に興味アリ。っていうか今後避けられないレベル?








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