『1Q84 村上 春樹』は別バージョンも読んでみたい話

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*「晴耕雨読その他いろいろ」2021/9/3投稿記事の修正転載です

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「1Q84 村上 春樹」は別バージョンも読んでみたい話(2021/9/3)

ストーリーが「タフでクールな青豆さん」でテーマが世界。いつものように楽しく読めました。通勤時間が待ち遠しくなり寝る前に読みたい本があるってのはとても幸せなことだと思う。

この本を読むためにどれほど気合を入れたことか。まず図書館で借りるんじゃダメ。途中で返却期限が来て誰かに借りられて読めなくなったら超困る。とうことで買いましたよ。古本一冊百十円、計三百三十円だけど。

純文学ならテーマ重視、エンターテイメントはストーリー寄り、とたいていの小説はどちらかに偏る。偏るっていうか、作者の好みが出る。あるいは旗色を鮮明にするため意図してそちらに舵を切る。

そのバランスがちょうどよく、かつどっちもハイレベルなのが村上作品のすごさだと思ってる。考えさせられる純文学、面白いエンターテイメント、っていう枠の外にある存在。考えさせられてかつ面白いってところに中毒性があるんじゃね?

なんだけど、最後の最後までバランスを保つのは難しい。綱渡りみたいなものだ。話が核心に迫るにつれて強風なんかも吹いてくる気がする。そもそもちょうど良いバランス、なんて錯覚であって、人それぞれだ。何十万といる読者のすべてに対し最適解を求めることはできない。

ぼくとしては最後もう少しストーリー寄りが良かった。テーマも十分面白いけどなにしろストーリーがすごかったから。Book1の最後とか愕然とした。それだけに大団円を見たかった。それぞれの世界に対し、黒幕がどうかかわっているか。そこら辺をもうちょっと教えて欲しかった。

え? 書いてあった? そうかもしれない。だとすればぼくの読解力不足ってことで。少なくともぼくは、他の作品でこのような感想を抱いたことがない。一歩足を踏み外せば命のない尾根のようなギリギリラインを最後まで踏破していた印象がある。

そこがちょっと気になった点。それにしたってこの本は面白い。途中(たぶんBook2)まで世界最高の作品だと思って読んでた。

読み終わった今でも最高峰のひとつであることは疑ってない。テーマは世界の成り立ちに関わるほど深く、ストーリーには急流下りのスリルがあり、青豆さんはタフでクールだ。マジおすすめ。

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