*「晴耕雨読その他いろいろ」2016/7/26投稿記事の修正転載です
東京ディール協奏曲 塩野誠(2016/07/26)
・振り回され型の色々あったけど何とかなりました話
・なんか色々違和感を感じる
・終盤主人公が昔の知り合いに対して思う事が全て
一気読みしたのだから面白い、と思う。自分の知らない金融だなんて華やかな業界で展開が速く続きが気になるってのがポイントか。
主人公が怪しい世界に飛び込んでしまい警戒しながらも段々のめり込んでいく。この手の話はよくある。というか主人公が現在無職、と強調していたら大抵このパターン。ハローワークから始まったらほぼ完ぺき。
で、こういった場合恋人がいて結構心配してくれる。心配するあまりちょっと気まずく‥、ってのもあるある。そして登場する怪しいが魅力的な上司。同僚や職場も何だか一筋縄ではいかない。アレ?この辺りまで完全ステレオタイプな気が‥。
でもこの後が作者の腕の見せ所である。何しろ第一線で活躍するプロなのだ。しかし違和感を感じる箇所が結構たくさんある。視点がコロコロ変わり誰目線か混乱する、伏線か?と思ったら別に何でもない、主人公が何もしてない気が‥、等々。
どうも実業家が薦められて書いた小説っぽい。なので話は面白くても小説っぽくない点が多々あり違和感を持ってしまうのだ。その辺りのアレ?を無視して読めますよ、結構おおらかな人間ですよ、って人は楽しめる。逆に細かい事気になる人はダメだと思う。
完全な僕の偏見だが金融の世界は怪しい。良いもの作って売ってお金をもらうのはわかりやすいがその過程を利用してお金をもらうのはどうなの?と思ってしまう。
お金は上品なものではなくただただお金を稼ぐだけの行為を良しとしない、生産的でない金儲けはダメー!的な雰囲気が世の中にはある、気がする。少なくとも日本では子供にお金の話をなるべくしない。僕もそういう環境で育ったので金融=怪しいと感じてしまうのだろう。
まあ結果として家計オンチな大人が出来上がり深く考えずに奨学金借りて後で困る人間が多いのだが。
先の事はわからないのだから世の中全て博打である。普通の仕事だって方針が正しいかは常に博打だが間に商品だったりサービスだったりをはさむので博打って感じはそれほど高くない。
一方金融の世界ではもっと直接的にお金が動きリスクをとることでお金を得る。危険な状況=低い確率に賭けるほど大金が手に入る、だなんてまったくもってギャンブルそのものである。
僕が金融を怪しいと感じるのはそんなところだろうか。色々な人が色んな観点でリスクを評価することで通り一遍の価値観では日の目を見ない新しい世界が開ける、みたいな理屈はわかる。
そんな感じのプライドを持たず純粋に金儲けに走る人間が大多数な事だって大抵の教師が聖職者ではなくサラリーマンであることと同じだ。
でもやっぱり金融の世界は怪しいよねー、と思ってしまうのは僕の考えが古いからだろう。
この本の中で最も共感できる点は終盤での主人公の昔の知り合いに対するツッコミ。声に出してはいないが、あ、やっぱりそう思ってたんだ、みたいな、この本に対する一番大きな感想が代弁されている。細かい事は気にせずおおらかに楽しめる人向けの面白い本でした。
↓右脳を使うことに興味アリ。
↓なんかどんどん海外旅行のハードルが上がってきている気がする。
↓マインドマップは針刺し箱をイメージしました。





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