*「晴耕雨読その他いろいろ」2016/4/9投稿記事の修正転載です
夏の魔法 本岡類
・久しぶりに息子再開パターン
・教えりゃ何でもできるのかも
・子供が育てば親も育つ
離婚して新しい人生を歩んでいる男が久しぶりに息子に再開。しかし息子は問題を抱えていた、という話。なんかどっかで読んだことがあるような。まあ予想通りの話が進んでいくのだがともかく息子が幼い。
作中でも書かれているがビックリするほど幼い。いくらなんでも19歳でこんな奴いねーだろ、と思ったが、たまにニュースで見る刺したら死んじゃった、殺す気はなかった、みたいのを考えると物事の当然の帰結がわからない、どうしようもなく幼い人間がいるのも事実だ。
なので逆にここまで幼いってのもリアルなのかもしれない。でもスゴイよ。やってることは爽やか三組レベルだよ。で、小学生向け道徳番組とは違ってきちんとした小説なのだから当然それなりの結論が待っている。しかも結構キツイしっぺ返しが。
なんてことがありながら息子は成長し、彼なりに問題を解決する。ありきたりだがそうせざるを得ないだろう。結末が動かせないのだからその過程で独自性を出すしかないが僕としては色々共感できるところがあり良かった。
例えば恐らく彼らは教えれば何でもできる。いや、そりゃ空は飛べないが大抵のことはできる。ちょっと前までお風呂に入った時に息子たちの体を洗っていたのだが、ある時面倒くさくなり自分でやらせた。いつか自分たちで始めるだろうと思っていたが一向にその気配がないからだ。
今までさんざん僕がやっていたのでやり方はわかっている。で、僕は湯船につかったままで、まず石鹸を体に付けてー、それを伸ばしてー、と教える。首を洗ってー、手を洗ってー、って時には自分の首を洗う真似をする。しばらくすると息子たちは普通に自分で体を洗うようになった。
そりゃ遅いけどね。彼らはきちんと教えれば年相応に大抵のことはできる。ある日この話を妻にするとビックリしていた。妻とお風呂に入るときは体を洗ってもらっているというのだ。まあ人間誰しも楽な方が良い。
息子たちは自分たちで体を洗えるようになってからも言われなければ率先して自分からやろうとしなかった。まあバレてからは自分たちで洗わされているそうだが。
しかしここで、自分で自分で!ってのがありそうだ。僕も最初それを期待した。でも面白そうじゃなきゃやらないだろうしできないことは面白くない。少なくとも僕の息子たちはこの件に関して積極的でなかった。易きに流れる、流石我が息子達である。
最近の親離れできない、ってのもそうなのでは。そりゃ上げ膳据え膳実家暮らし貯金ウハウハならわざわざ一人暮らしするメリットは少ない。結局は親がきちんと教え、方向性を示せば良いのだ。
そうすればちょっとしたことが成功体験につながり面白さを見出し、好循環が回り始めるのではないか。あー、そうなってくれると良いなぁ。ちなみに長男は最近もう小学生だから一人でお風呂に入る、と言っている。上がってくるとき髪の毛に泡が付いているのだが。
あと親も成長するって話。主人公はその機会がごっそり抜け落ちていたわけだがそれでも息子と過ごすうちに変わっていく。地球が僕らを引っ張り、僕らが地球を引っ張っているのと同じように片方だけが影響を受けるってことはない。ただ質量が違うので影響の大小が違うだけ。
僕も昔は子供だけが成長し親は変わらない、と思っていたが実際には子供の影響を受けて親もどんどん変わる。逆に言えばある程度年を取り変化する機会が減ってきた人間に対する貴重なチャンスである。親になってつくづくそう思う。
なんて事を考えさせてくれる良い本だ。清々しい、爽やか、という印象を受けるには主人公はオッサン過ぎるし息子は幼い。それでも前向きに着実に成長していこうとする話ってのは読んでて気持ちが良い。
↓株も教えればできる? ……誰か教えてください。
↓どうでもよくなっちゃうと大変だよね。リカバリーがムズい。
↓オカマ成分が不足で残念。




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