『ネバーランド 藤野 千夜』は分かっちゃいるけど止められない

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*「晴耕雨読その他いろいろ」2016/4/3投稿記事の修正転載です

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ネバーランド 藤野千夜(2016/4/3)

・ダメ男好きの人の略奪恋愛話
・こんな内容なのに全然ドロドロしてないのが凄い
分かっちゃいるけど止められない

内容はあまりない。何か成長があるか、というとそれもない。主人公も恋人もデモデモダッテを繰り返すのみ。嫌いな人にとってはストレスがたまり精神衛生上良くない本だ。最後まで何か解決したのかよくわからず、なし崩し的に話は終わる。っていうかただ時間が流れただけ、みたいな。

しかし凄いのはここまで鬱っぽいドロドロした内容なのに雰囲気がさっぱりしていることだ。

主人公はじめ登場人物の性格の問題なのか、それとも僕が鈍感であり行間に流れるドス黒いものに気が付かなかっただけなのか。ともかく主人公の恋愛への態度と180度異なり最初から最後までサバサバした空気が流れる。

相手の彼女がどんな人間なのか分からないが、主人公は憶測で迷惑をかけている。そこら辺が大して気にならないのも凄い。真面目に毎日暮らしている一般人としては略奪恋愛二股同棲だなんてかなり腑に落ちないが、これに関しては手紙の一文が答えか。

でも僕が一番気になったのは、分かっちゃいるけど止められない、という事。

どう考えたって主人公はアホな事をしている。友人も指摘し、自分でも薄々感じ、なお分かっちゃいるけど止められないのだ。別に僕は二股やら不倫やらを容認するつもりはないが、それでも止められないことはいくらでもある。

夜遅くまで何となくインターネットを見てしまうのも翌日仕事なのにゲームをやってしまうのもそうだ。そしてこれらが有益でないのも今までの経験から十分わかっている。

っていうかやりながら、ああ、くだらない事しているなぁ、時間の無駄だなぁ、とっとと眠った方が良いなぁ、と思ってたりする。

おそらくその最たるものが恋愛だ。何か大きな問題があり、止めた方が良いよ、と頭では冷静に判断できていても、好きになってしまったらどうしようもない。分かっちゃいるけど止められない。

で、分かっちゃいるけど止められない、こそが人間の面白さの内の大きな一つであり、だからこそこれまで沢山の文学作品で扱われてきた。この小説では明らかに間違った主人公の判断がこれでもかと描写される。それでも、しょうがないよねー、と思って読めるかどうかだ。

しょうがないよねー、と思えれば自分にとっての止められないこと、止められなかったことと関連付けて生暖かく読み進めていける。共感できる。思えなければイライラが募り、読むのをやめてしまうだろう。

あと主人公が料理をパパッと作ってしまうのはうらやましい。その辺りも、もっと良い人狙えるのでは?間違ってない?と思ってしまうポイントだったりする。

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↓これだって「分かっちゃいるけど止められない」ですよ。

↓描写が魅力的ってのはそれだけで読んでて楽しいよね。

↓超弩級ストレートなタイトルで好感しかない。

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